4月18日

コンビニのレジに差し出した400gのヨーグルトを、両手で受け取ってもらえて嬉しかった。誰かの大事なものをこんな風にいつも大事にできるだろうか。そもそも誰かの持っているものに大事じゃないものなんてないかもしれない。ヨーグルトというのはあまりにも生活に溶け込んでいて、実際これが大事だと意識に上がってきてはいなかった。だけど、ほんの数十秒の間に大事に触れてもらったのは、ヨーグルトではなくてヨーグルトの形をした生活で、だから嬉しかったんだろうな。ヨーグルトが私にとってはそのまま生活だったように、誰かの何かはそのままその誰かの生きることのひとかけら。

スプーンお付けしましょうか。大丈夫です、ありがとうございます。言いながら、もらったものをもらった分だけ間違いなく返せたらいいのにと思う。実際そうはいかないから、せめて誰かの何かがその誰かの生きることのひとかけらだと忘れずにいられるだろうか。返せていないところを糊代にして長い輪飾りを作っていったら、いつか解けて、それでもくっつけて、大事に。